身勝手なもんだ。
たまに使う峠道。
山間を縫うように走る峠道。
車道の側には山水が流れる小川が走る。
木々は生い茂り、道は険しい。
その峠道が幅員工事。
木々を削り、山をなぎ倒し、人が抜けるに便利な道が出来る。
木々で生い茂った山肌は、無機質なコンクリートで覆われ
鬱蒼と枝葉が覆いかぶさった上空は、日差しを遮るモノも無い。
流れる小川は埋められるのか?
脂臭いアスファルトで覆われるのか?
人の都合で変えられる地形。
人の利便性の為に、在るが姿を変えられる自然。
在った山が無くなり、調和していた場所がなくなる景色。
何と身勝手な事か。
普段使いもしない俺ごときが、利用者の利便性に批を唱えるとか。
偶にしか通らない俺ごときが、勝手知りもしない自然の代弁者然とするとか。
山の存在なんぞ感じもしない俺ごときが、無くなる山の尊さを語るとか。
何とも身勝手事だ。
好きな道だったんだけどなぁ。
俺ごときの好き嫌いで事の善悪を論じるとか、何と身勝手な事か。
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