勝利の負債
日本対コロンビア。
なぜ日本は勝てたのか。
それは、試合開始直後からコロンビアに1人少なく1点ビハインドのハンディキャップが与えられたから。
PKを決めた香川だが、前半3分以降彼は消えた。
PKを獲たシュートも、本来ならDFに当てずに決め切らなければ成らない、決定的場面。
乾も直前のトレマッチから、左のドフリーを何度ダフるのか。
試合開始から10人のコロンビア相手に、ほぼ90分で崩せたシーンが幾つあったか?
逆に10人でカウンター狙いのコロンビアに、何度決定機を与えたか?
川島の正面に飛んだ二本のワンタッチシュート。
香川のPKを獲たシュートミスと同じく、決定的な命取りの場面。
結果オーライでまたも有耶無耶になってしまった。
マスコミは昨日の勝利を、歴史的快挙!ジャイアントキリング!と持て囃すが、試合内容はお粗末。
DFに関しても、コロンビアの攻撃自体が皆無だったのに決定機2失点1は、やはりお粗末。
1点と1人多いハンディキャップを貰ってもどうにか辛勝した日本代表、と言うのが適正な評価ではないか?
勝負事は結果が全て。
グループリーグが終わった時も、結果が全てと言い切る覚悟が、日本サッカー界にあるのか?
残り2戦惨敗だったとしても、昨日のコロンビア戦が免罪符になるのなら、日本サッカーは終わる。
ワールドカップを祭典と位置付け、近視眼的な勝利に酔うのなら、日本代表など価値がなく、育成など無いも同然。
サッカーが文化として根付く事などなく、刹那的にスポンサード重視のビジネスサッカーに傾倒すれば良い。
昨日のテレビ解説 元日本代表岡田監督が言われていた、日本にはまだまだ地力がない。
まさにその通りだと思う。
勝負所を見極める戦術眼、試合を決めに行く集中力の無さ。
描かれた戦略をトレースする能力には長けた日本サッカー。
しかし。
勝負を決める狂気に欠けた日本サッカー。
ヨーロッパ各国で活躍する選手が増えても、いまだ上がらない得点能力の原因は、狂気の無さではないか?
日本サッカー協会には狂気が満ちていると言うのに。
昨日の試合でまたも如実に見えた日本サッカーの課題が、勝利と言う美酒で覆い隠されたのは、日本サッカー、特にこれからを担うサッカー選手に暗い影を落とさなければ良いのだが。
過去のワールドカップや世界のリーグを経験した若い指導者に期待したい。
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